Wi-Fi規格の違いをわかりやすく解説



Wi-Fiには11acや11nなど、いくつかの規格が存在します。そして、各規格が使用する電波の周波数帯というのも少しずつ違いますので、わかりにくいと感じるかもしれませんね。持っている機器が無線で問題なくつながるかどうか心配に思う人も多いでしょう。

ここでは、Wi-Fiの規格の違いや周波数帯の特徴、そして互換性についてご紹介したいと思います。

各規格と周波数帯の特徴


[各規格の特徴]
規格 最大通信速度 周波数帯  特徴
11ad 6,800Mbps  60GHz 10m程度の狭い範囲で超高速通信が可能。対応製品はほとんどない。
11ac 6,900Mbps  5GHz 現在の主流。多くの製品で対応。高速通信が可能。
電子レンジなどの電波干渉を受けにくい。
11n 600Mbps  5GHz/2.4GHz 高速かつ安定した通信が可能。11g、11a、11bに対応した機器との通信もできる。
11g 54Mbps  2.4GHz 11bの5倍の速度。
11b 11Mbps   2.4GHz 1990年代の終わりに登場した規格。 
11a 54Mbps  5GHz  11b/g/nと互換性はない。


[使用周波数帯の特徴]
周波数帯 特徴
60GHz 電波の直進性が高いので、狭い範囲で高速に通信したい時に使用。
5GHz 電子レンジなどの電子機器が出す電波の影響を受けにくい。
2.4GHzよりも障害物に弱く、壁や家具などで遮られると遠くまで電波が届かない場合がある。
2.4GHz 障害物に強い。電子レンジや無線キーボード、Bluetoothなどのパソコン周辺機器で使われている周波数帯と同じなので、電波の干渉を受けやすく、通信が途切れる場合がある。



現在の最新の規格は11adとなっています。11adの特徴は狭い範囲にしか電波が届かない代わりに、非常に高速な通信が可能となっています。最大通信速度は理論的には6,800Mbpsとなっていますが、実質的には4,800Mbpsくらいになります。

非常に高速な通信が可能なのですが、現在のところはまだほとんど対応製品がありません。Wi-Fiルーターで対応するものがわずかではありますが、子機側(パソコンやスマホ、タブレット、ゲーム機など)で対応しているものがないので、現状ではあまり使えません。対応製品が出てくるのを待っていると良いでしょう。


11acは通信速度も速く、現在の主流の通信規格となっています。最大通信速度は理論的には6,900Mbpsですが、現在販売されているWi-Fiルーターの最大速度は1,733Mbpsとなっています。これだけの速度があれば、非常に快適に通信することができます。


11acは電子レンジやパソコン周辺機器などの電波の干渉を受けにくいので、キッチンで電子レンジを使っていても電波が途切れることなくインターネットを使うことができます。


2LDKや3LDK、2階建て3階建ての自宅では、11acに対応したWi-Fiルーターを使用すれば、高速で安定した通信ができるでしょう。


11nは11acほどの通信速度は出ませんが、2.4GHzと5GHzの2つの周波数帯を使うことができます。


2.4GHzの周波数帯は障害物に強く、遠くまで電波を飛ばすことができ電波が途切れません。また対応機器も多いので、多くの機器を接続することができます。ただ、電子レンジが使用する周波数と同じなので、パソコンを使用中に電子レンジを使うと通信が途切れてしまうことがあります。また、対応製品が多いので、通信速度が低下することも起こりえます。


Wi-Fiの互換性


上で紹介したように、Wi-Fiには11adや11ac、11nなどの規格があることがわかりました。

では、それぞれの互換性はどうなっているのでしょうか?互換性をまとめると下の表のようになります。

11ad 11ac 11n
(2.4GHz)
 11n
(5GHz)
 11g  11b  11a
11ad - × × × × × ×
11ac × - ×  ×   ×   〇
11n(2.4GHz) × × - ×  ×
11n(5GHz)  ×  × × ×  〇
11g  ×   ×  × -  ×
11b  ×  × ×  ×
11a  ×  × × × -



この表からもわかる通り、同じ周波数帯を使用する規格であれば互換性があることになります。たとえば、11acと5GHzを使用する11n、そして11aには互換性があります。

逆に60GHzを使用する最新の11adについては、11acをはじめとしたその他の規格との互換性は全くありません。

ゲーム機などでは11nや11g、11bにしか対応していない製品が多くありますが、11acや11nをサポートしているWi-Fiルーターであれば接続できることになります。


特に最新のWi-Fiルーターであれば、11acから11aまですべての規格に対応しているものがほとんどなので、特に心配しなくても機器の接続に困ることはないでしょう。